ASTRAXな人たちの宇宙人生劇場/Episode 28  豊受代表取締役 | 竹川学さん

飛行機に乗って海外旅行をするように、宇宙船で旅する“宇宙旅行時代”が間もなく訪れようとしています。ASTRAXに出合い、宇宙を舞台に夢を実現しようとしている人たちは、普段は何をしていて、どのようなことをきっかけに宇宙とかかわるようになったのでしょうか。宇宙に活躍の場を広げようとする“ASTRAXな人たち”をご紹介します。

Episode 28 豊受代表取締役 竹川学(たけかわ まなぶ)さん

人とのご縁が切り拓いてくれる

「全てが人とのご縁。宇宙にも出会いました。」

アラスカでオーロラを
モンゴルの草原を馬で

── 自己紹介をお願いします
もともとはSEをやっていました。
でも旅が好きで。オフィスのような一つのところにとどまっていることが苦手だって気づいてしまったんです。正直給与面はすごくよかったので続けるメリットはあったんですが、やっぱり自分には合わないなと思って辞めてしまいました。
SEを辞めてから、バックパッカーで海外に旅行に行きました。
その後、いろいろな人とのご縁を通じて、中村隊長という方が主催した海外ツアーに多く参加しました。
アラスカでオーロラを観たり、モンゴルに行ったり、キリマンジャロに登ったり。
普通では経験できないようなことを経験させてもらいました。
それがご縁だったのか、海外ロケをして映像制作をする仕事を始めることになりました。
2019年のことです。
そこで初めてアフリカのケニアに行きました。しかも標高5,000メートル以上のケニア山に登って、2-3週間山にこもってロケをやるというものでした。
もうこれ、天職じゃん!ずっと続けていこう!と思いました。
ただ、コロナの影響で2021年4月のタイミングではストップしてしまっています。
今はコロナ禍でもまたたくさんの人達との繋がりがあって、どうにか生きています。
そんな中で今進めていることがあります。
2020年にモンゴルに行けなかったことがきっかけで、日本でモンゴルを感じられる居場所を作りたい、と思いました。その候補地として、ちょっと山梨に行ってみよう、と思いついて行ってみたんです。
山梨って富士山とか大自然スポットやロケーションが多くあってモンゴルっぽい雰囲気でした。
すっかり気に入ってしまって。
今は週末だけ山梨に行って、平日は東京で映像制作の仕事をする、というデュアルライフを送っています。
近々ゲル(モンゴル民族が住む移動式住居)を買って、山梨に設置して、ということを考えています。

── サラッといろいろと実現されていますね。
たくさんの人たちとのご縁がなかったら見えてこなかったものばかりです。
山梨と東京のデュアルライフを始められたのもそうです。
既に山梨に移住された方々のコミュニティにたまたま参加することができたんです。
その中で僕が一番若かったことが理由なのか、皆さんがとても興味を持ってくれました。モンゴルなどの海外に行っていたことなどもお話したら、すごく面白いねと思ってくださったみたいで、そこから更にご縁を繋いでもらったりしています。
全てが人とのご縁ですね。ここ数年は本当にそれが強くなっているな、と思っています。

2018旅祭で

── ASTRAX月面シティのメンバーになったきっかけを教えてください。
2018年に日本で一番大きな旅のイベント「旅祭」に先ほど出てきた中村隊長と一緒に参加しました。そこで、山崎大地さんに出会ったのがきっかけです。
中村隊長と山崎さんが友人だったこともあり、山崎さんの講演が終わった後に、いろいろと質問させてもらいました。その後少し経ってからASTRAXの秘密基地を案内してもらって、更にお話をしていく中で「宇宙旅行に行きたい」と思うようになりました。
その流れで、月面シティのことも話に出て、「面白いことやってるなぁ」と思いメンバーになりました。

── 旅好きが高じて宇宙にも興味を持ったのですね。
もともと宇宙が出てくる映画などが好きで、「いつか宇宙に行ってみたい」とは思っていました。でも宇宙飛行士や特別に訓練した人しか行けないものだ、自分が行くのは夢物語だと思いこんでいたんです。
そんな中で山崎さんに出会って、「一般の人でも行けるようになるよ」ということを聴いてしまって。もう行くしかないでしょ、という感覚になりました。
ミグ戦闘機で行く宇宙旅行にはぜひ申し込みたいですね!

モンゴルの星空

── 月面とモンゴルをつなげる活動をしようとされてますね。
月面にゲルを持っていけたらいいなぁとか考えています。2021年の国際宇宙会議(IAC)では、まずは地球上で訓練ができるゲル型宇宙船シミュレーターについて発表したいと考えています。
今までこういう考え方ってできなかったと思います。思いついても「ありえないでしょ、無理でしょ」と決めつけてました。
ただ、山崎さんやASTRAXの方たちと出会って、常識にとらわれない面白い発想をして、常に新しいことをやっていくというスタンスに触れていったら、そういう考え方を持っていても悪くないよね、と考え方が変わってきました。
今までだったら無理だと思われていたことも、これから何が起こるかわからない時代ですし、月面にゲルというのも何らかの形で実現するかも知れない、って思えるんですよね。
ASTRAXはいい意味で、変態の集まり、ですね笑