飛行機に乗って海外旅行をするように、宇宙船で旅する“宇宙旅行時代”が間もなく訪れようとしています。ASTRAXに出合い、宇宙を舞台に夢を実現しようとしている人たちは、普段は何をしていて、どのようなことをきっかけに宇宙とかかわるようになったのでしょうか。宇宙に活躍の場を広げようとする“ASTRAXな人たち”をご紹介します。
株式会社 オン・ジ・アース 代表取締役社長 浅井 武(あさい たけし)さん
自分自身の仕事の総仕上げを、宇宙で。
その道のプロだからこそできるツアーを提供する
── 現在のお仕事について、お聞かせください。
22歳の時から旅行業一筋で仕事をしてきて、今の会社を立ち上げて約12年目になります。「On the Earth」という社名の通り地球上の自然を味わう旅、特に写真撮影のツアーや登山のツアー、トレッキングなどを中心としたツアーの企画・運営を行っています。
子どもの頃から高校までは野球に打ち込んで、将来はプロ野球選手になろうと思っていたのですが、高校でレギュラーにもなれず挫折しました。その時、昔から旅行が好きだったことに改めて気付き、旅行を仕事にすることを決めました。
高校卒業後はアルバイトをしながら専門学校に通って旅行業の基礎を学び、その後1年半ほどはシベリア鉄道に乗ってヨーロッパに行ったり、ユーラシア大陸を旅しました。そして、帰国後、旅行会社に入社したわけです。想い返すと、この四年間が現在の私のベースになっていますね。
22歳の時から旅行業一筋で仕事をしてきて、今の会社を立ち上げて約12年目になります。「On the Earth」という社名の通り地球上の自然を味わう旅、特に写真撮影のツアーや登山のツアー、トレッキングなどを中心としたツアーの企画・運営を行っています。
子どもの頃から高校までは野球に打ち込んで、将来はプロ野球選手になろうと思っていたのですが、高校でレギュラーにもなれず挫折しました。その時、昔から旅行が好きだったことに改めて気付き、旅行を仕事にすることを決めました。
高校卒業後はアルバイトをしながら専門学校に通って旅行業の基礎を学び、その後1年半ほどはシベリア鉄道に乗ってヨーロッパに行ったり、ユーラシア大陸を旅しました。そして、帰国後、旅行会社に入社したわけです。想い返すと、この四年間が現在の私のベースになっていますね。
まずは、日常生活では味わえない体験ができること。普段見ることがない景色が見られたり、美味しいものが食べられたり、色々な人に会えたりですね。自分の殻や枠から飛び出して、新しい経験をする。これは貴重な体験だと思っています。僕は飽きやすい性格だと自覚しているのですが、仕事としても、プライベートでも、旅行は楽しいですね。
── 「On the Earth」が取り扱う旅行の特徴や、魅力は何ですか?
「On the Earth」、この地球の上で、というのは、今一緒に仕事をさせていただいている写真家、小口和利さんの写真理念でもあります。この素晴らしき地球の上で、かけがえのなき地球の美しさ、不思議さを追求していきたい。それが僕の会社で提供している旅行の一番の特徴だと思います。
また、会社の規模が小さいことも特徴の一つです。規模が小さいが故に、お客様は僕のことをよく知ってくれている。ほとんどの方がリピーターです。年に2~3回、場合によっては月に1回リピートして下さるお客様を対象にしています。
また、私は山岳ガイドですが、他にも先ほどお話した写真家の先生や、ASTRAXの山崎さんのように、その道のプロフェッショナルの方にパートナーになっていただき、プロだからこそ提供できるツアーを提供していることも大きな魅力ではないかと思います。
ですから当社はDMなどは出しませんし、営業活動もほとんどしません。ネットでの集客と口コミだけで成り立っている。実は、アメリカでは既に大規模な旅行代理店はほとんどなく、ネット専業か、スペシャルなツアーを提供する小規模な代理店が主流になっています。今後の旅行業はどんどん変わっていく、あるいは既に変わり始めていると思いますね。
「On the Earth」、この地球の上で、というのは、今一緒に仕事をさせていただいている写真家、小口和利さんの写真理念でもあります。この素晴らしき地球の上で、かけがえのなき地球の美しさ、不思議さを追求していきたい。それが僕の会社で提供している旅行の一番の特徴だと思います。
また、会社の規模が小さいことも特徴の一つです。規模が小さいが故に、お客様は僕のことをよく知ってくれている。ほとんどの方がリピーターです。年に2~3回、場合によっては月に1回リピートして下さるお客様を対象にしています。
また、私は山岳ガイドですが、他にも先ほどお話した写真家の先生や、ASTRAXの山崎さんのように、その道のプロフェッショナルの方にパートナーになっていただき、プロだからこそ提供できるツアーを提供していることも大きな魅力ではないかと思います。
ですから当社はDMなどは出しませんし、営業活動もほとんどしません。ネットでの集客と口コミだけで成り立っている。実は、アメリカでは既に大規模な旅行代理店はほとんどなく、ネット専業か、スペシャルなツアーを提供する小規模な代理店が主流になっています。今後の旅行業はどんどん変わっていく、あるいは既に変わり始めていると思いますね。
── 宇宙関連ツアーについてお伺いしたいのですが、具体的にどのようなツアーを組んでいるのでしょうか?
将来的には、もちろん宇宙旅行を提供できればと思っています。実際、いくら払っても行ってみたいという方は一定数いらっしゃいます。ただ、現時点ではまだ宇宙旅行がどなたにも手に届くものではありません。なので現在は、宇宙関連ツアーも数多く手がけています。
現在、航空宇宙関連事業をリードしているのはやはりアメリカです。そして、NASA(アメリカ航空宇宙局)の施設というのは、宇宙に興味がある一般の方が見ても楽しめるように工夫して作ってあるんですね。研究施設とテーマパークが一緒になっているような(笑)。私も始めてフロリダのケネディ宇宙センターに行ったとき、「宇宙が身近だな」と感じました。自分の得意なことを活かせば宇宙に行けるんじゃないかと感じさせてくれる施設なのです。
こうした施設にお客様をお連れして、山崎さんに解説していただいたり、ロケットの発射場を見学したり、一般の観光ツアーでは行けないような宇宙関連施設を訪問したりというツアーを行っています。また、国際宇宙開発会議に参加するツアーも運営しています。
現在はまだ、宇宙旅行は現実化していません。ですが、その前段階としてこうしたツアーを組むことで、行きたいと思っておられる方々のモチベーションを維持することにもつながります。
また、自分は宇宙旅行に行けなかったとしても、例えば宇宙に行かれる方の家族や、お友だちが見送りに行かれるツアーなどもあり得ます。宇宙港、スペースポートというのは、万が一の時に備えて市街地からは遠く離れた砂漠の真ん中にあるわけです。これは、なかなか個人の方が手配してたどり着けるものではない。こうしたことも、我々旅行会社だからこそできるサービスだと思っています。
私自身、以前から漠然と宇宙に行ってみたい、宇宙空間から地球を眺めてみたいという希望は持っていました。しかし、宇宙旅行はもちろん、こうした宇宙関連ツアーを事業として取り扱えるのは、山崎さんに出会ったおかげです。本当に感謝しています。
── 浅井さんご自身にとって、宇宙旅行にはどんな魅力がありますか?
僕も皆さんも、いずれは亡くなって、地球の土に還っていくわけですよね。それが少なくとも、何億年、何十億年も続いていく。今、我々がこうして地球の重力を感じながら生きていることって、実はとても面白いし、奇跡的なことだと思うんです。
宇宙に行けば、土地も重力もないし、水も空気もない。当たり前のように地球で暮らしていますが、何光年、何十光年、何億光年遠くに行っても、生命のかけらすら見当たらない。つまり、この地球で生きているということは、実は特別なことなのだと、自分の目で確かめたいんです。
宇宙に行けば、土地も重力もないし、水も空気もない。当たり前のように地球で暮らしていますが、何光年、何十光年、何億光年遠くに行っても、生命のかけらすら見当たらない。つまり、この地球で生きているということは、実は特別なことなのだと、自分の目で確かめたいんです。
── 今後の展開についてお聞かせください。
実際に宇宙空間に行けるツアーが始まれば、宇宙遊泳ができるツアーができたり、月面に降り立つツアーなど、様々な発展が考えられると思います。こうしたことを、私自身がご案内できる限りは続けていきたいと思っています。
私自身のことで言えば、旅行業に携わってきた総仕上げとして、宇宙空間から地球を見てみたいという想いがあります。ピラミッドや万里の長城などなど、自分が地球の上でアテンドしてきた世界各地を宇宙空間から見る。これが私の夢、人生の最終目標なんです。
この夢が叶ったら、僕は周りにはばかることなく、一人で思い切り泣きたいなと思っています。自分の人生を賭けた目標を達成することなんて、一般人にはなかなかできないこと。実現できたら、本当に「Yes, I did !!」という気分だと思うんです。それを実現するために、今、宇宙旅行の実現に奔走しているんです。
プロフィール
浅井 武(あさいたけし)
20代前半にシベリア鉄道に乗り、陸路ユーラシア大陸一周した後、旅行業界に入り、33年。11年前に自らの会社「オン・ジ・アース ── この地球の上で」を立ち上げ、大好きな旅行業を通じて生涯現役を目指す。この業界に入った時からの夢である宇宙旅行を達成することが人生の目標。