毎年9月21日は、国連が定めた国際平和デー(International day of peace)、通称「ピースデー」です。
2019年の9月21日。つまり、ピースデーにあたる日に、「Believe in Peace with Love」をコンセプトとした野外フェス「PEACE DAY19」が開催され、ASTRAXの代表の山崎大地が顧問をしている国連世界宇宙週間JAPANと実行委員会と株式会社ASTRAXも参加しました。
このフェスは、一般財団法人 PEACE DAYが主催。世代、立場、すべてのジャンルを超えて楽しめる野外フェスとして開催されています。
PEACE DAY財団が目指すビジョンは「争いのない平和な世界を実現する」こと。このビジョンに共鳴し、ASTRAXは宇宙視点から世界平和を考えるべく、このフェスに参加しました。
今回は前半・後半に分けて、「PEACE DAY19」のイベントレポートをご紹介します。
「宇宙船シュミレーター」に乗って、地球を考える
今回、国連世界宇宙週間JAPAN実行委員会が出展したのは、ASTRAXが開発した「宇宙船シュミレーター」。1970年製のエアストリームというキャンピングカーを改造した宇宙船シミュレーターの外観は全面シルバーの特徴的なデザインで、会場でもひときわ異彩を放っていました。
イベント会場のメインステージ横に、現在アメリカで実際に開発中の気球型成層圏宇宙船のカプセルを模したこのシュミレーターを設置。地球を飛び立ち、45キロ離れた高さから地球や宇宙を眺めるという約6時間の宇宙旅行を疑似体験していただきました。
この宇宙船は気球で成層圏まで静かに上昇、宇宙空間(実際は成層圏)を遊覧し、パラシュートでゆっくりと戻ってくるため、船内ではゆっくりとくつろげる雰囲気になっています。船内は無重力状態にならないため、食事やワインを楽しむことも可能。さらに今回は快適でラグジュアリーな宇宙旅行をアテンドするスペースフライトアテンダントにもご参加いただき、さらにリアルな宇宙旅行の疑似体験をしていただきました。
宇宙に想いを馳せ、そこから見える地球を思い浮かべることで、多くの方にとって宇宙のこと、地球のこと、そして世界平和のことを考えるきっかけになったのではないでしょうか。
宇宙規模で考えればみんな「地球がふるさと」
ASTRAX 代表取締役で、民間宇宙飛行士の山崎大地氏は、オープニングトークにも参加。PEACE DAY財団の代表理事であり、(株)LIFULLの代表取締役社長でもある井上高志氏、作家・自由人の高橋歩氏、執筆家の四角大輔氏と「Believe in Peace, with Love.」をテーマにトークしました。
この中で山崎さんは「現時点では『ふるさと』というとみんなバラバラだけれど、宇宙まで行くとみんな同じ『地球がふるさと』という意識に変わっていく。そうなると、争っていることが小さく見えてきて、必然的に平和になっていく」と話しました。
さらに高橋さんも「地球が丸くて青い、と人類が実際にこの目で見てから実はまだ60年ほどしか経っていない。より多くの人が物理的に宇宙から地球を見る機会が増えたら、こんな小さなところで戦ってる場合じゃないな、という意識に変わっていくのでは」と述べました。
さらに、山崎さんは宇宙旅行の可能性についてこう説明しました。
「宇宙船は宇宙に行くだけではなくて、地球上の移動手段にも応用できると考えられています。つまり、ロケットで一度宇宙空間に出て、慣性の法則を利用して燃料を使わずに真空中を移動して、再び地球上に戻ってくることで、日本とニューヨークを約30分ほどで移動できるようになる。
これによって何が起こるかというと、地球全体が地元の町、くらいの感覚になるわけです。『遠い国の人たちが困ってる』ではなくて『目の前で倒れている人を助けよう』という意識に変わる。
しかも、それは遠い未来の話ではなくて、早ければ2022年にはスペースXが開発しているロケットによって実用化される可能性があると言われているのです。あと数年で、世界は身近になるし、平和になっていく。そういう意識を全員が持つと、世の中は大きく変わっていくと思います」。 山崎さんはイベントを締めくくるトークにも登壇。他の参加者たちと地球、宇宙、そして平和について語り尽しました。こちらのトークの様子は、後半の記事でご紹介します。